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勉強方法 教育論

よくある質問にお答えします! ~本を読めば読解力があがるのか~

更新日:

子どもたちや保護者との懇談の中で、
よく聞かれる質問を抜粋してお答えしていきたいと思います。

まずは、「本を読めば読解力はあがるのか」という質問です。
確かに国語という科目は謎だらけの科目です。

普段は何の問題もなくコミュニケーションをとれる私たちでも、
国語の問題となると、急に難しくなってしまうんですよね。
それって読解力がないから?
じゃあ本を読めばいいの?
そんな質問にお答えしましょう!

1.読解力とは

読解力とは、つまり「読み解く力」です。
文章を読んで、それが何を伝えているのかを解くことです。

どんな文章でも、何かしらの意図があり書かれています。
それが小説であれ、論説文であれ、同じです。

学校の国語の問題、入試の国語の問題で問われる読解力とは、
設題に対して、本文の内容をまとめ、何を伝えているかを
要約できる力、これを「読解力」とまとめています。

では、本を読むことでその「読解力」が鍛えられるのでしょうか。

2.本を読むことの効用

本を読むことは、私たちに良い効果をもたらします。
例えば、語彙力の強化知識の増加
文語と口語の区別などです。

誰でも本を読めば知識を得ます。
それは小説であれ、変わりありません。
小説でも物語の中に、季節感や、人間の感情など
知識となるものがたくさんあります。

これらを得ることも読書の効用です。

そして、語彙力の向上も期待できます。
語彙力とはつまり知っている言葉の数です。

塾で指導していると、まだまだ人生経験の浅い子どもたち、
「えっ、こんなことも知らないの!?」と思うことも多々あります。

抽象的、対象的、使役、顧みる…
などなど、大人たちでは当たり前に聞いたことのある言葉でも、
聞いたことのないという子どもがほとんどです。

それらの言葉をしっかり身に着けるために、
読書は効果的な方法となります。

本の中は知らない言葉で溢れています。
本を読むことは、知らない言葉との衝突の連続です。
それを苦に感じることなく、前に読み進めることは、
言葉に慣れていくこと、といえるでしょう。

そして最後に文語と口語の区別です。
私たちはコミュニケーションツールとして
日本語を使っていますが、最近はそのほとんどが
口語で使っています。

昔は手紙を書いていましたし、スマホがない分
雑誌や本を読む時間も多くありましたが、
最近はラインなどで、まるで話をするように
言葉を表すこと
がほとんどとなりました

そういった現状もあり、コミュニケーションとしての
日本語は発展しつつあります

より簡略化され、相手に素早く伝わるように進化しています。
「りょうかい」を「りょ」と略すのも、ばかげているように
思うかもしれませんが、より少ない言葉数で
相手に意味を伝えるための「進化」とも言えます。

しかしこれらはコミュニケーションツールとしての進化であり、
本来の日本語としての活用としては、国語教育とは
遠い方向に向かっています。

特に日本語は省略の言語です。

例えば以下の会話を見てみましょう。

A:昨日何してたん。
B:映画行ったで。
A:誰と?
B:彼女
A:何見たん?
B:ハリーポッター。めっちゃやばかったわ(笑)

この会話もたくさんの省略が行われているのがわかりますか。
これを省略なし+方言なしで表記しなおしてみましょう。

A: (あなたは)昨日何をしていましたか。
B: (わたしは)映画を(見に)行きました。
A: 誰と(行きましたか)
B: 彼女と(行きました)
A: (あなたは)何(の映画を)見ましたか。
B: ハリーポッター(を見ました)。(それは)すごくやばかったです(笑)
( )内が意味的に省略されている言葉

これを見てわかるように口語では言葉を省略して、
できるだけ短く
相手に伝えます。
しかしこれでは正しい(とされている)日本語にたどり着くことは
できません。

読書では、これらの省略している言葉も含めて、
文語・口語の違いを知るために効果的な方法となります。

国語が苦手と言っている人の多くは、この区別が
できていないことが多いので、正しい日本語を知るためには
とても意味ある行為と言えるでしょう。

それでは、これらは本を読むだけで取得できる力なのでしょうか。

3.本を読むことで読解力はあがるのか

さて、質問の本質にこたえましょう。

私がこれらの質問をされたときは、
「読解力を得るために読もうとしても効果は薄い」
と答えています。

ある程度読書をする私でも、読んでいる本は、
自分が”おもしろそう”と思える本です。

全く興味もなく、読もうという意欲の沸かない本を
「読め」と言われて読むことほど苦痛なことはありません。

つまり本を読めば読解力は上がることもあるのですが、
それは能動的に本を読むという土台ができていればの話です
強制的に読ませるのであれば、あまり大きな効果は期待できません。

読解力を鍛えるという目的で読書をするのは
あまり効果的ではない、ということでした。
それでは、読解力と鍛えるためには
どうすればよいのでしょうか。

4.読解力を鍛えるためには

国語の問題を解く上での「読解力」を鍛えるには、
国語の問題をたくさん解いていく
しかありません。

本を読むことは、強制的にさせられると、苦痛でしかありません。
どんな本でもそれなりにたくさんの分量があります。
興味がないものにそれだけの情熱を注げるほど、
忍耐力のある子どもは多くないでしょう。

しかし、国語の問題ともなると話は別です。
長くても2ページ分ほどの分量ですので、
その部分だけをしっかり理解しながら読むということは
それほどの労力は必要ありません。

なんとか四苦八苦しながらも完遂できる。
これが大切なのです。

それに読解力をつけたいという保護者や子どもの多くは、
読解力というよりかは、国語の得点力がほしいというのが現実
です。

その場合であれば、この方法はなおさら効果的です。
文章を読む、そして問題に対して適切に答える。
これが国語の得点力の原点です。

実際に読書をしなくても、国語の点数が高かったり、
逆に読書が大好きでも、国語の点数が低かったりと、
様々な子どもたちがいます。

そこからも単純に本を読ませればよい、という話ではない
ということは想像できるでしょう。

まずは国語の問題に対しての体勢を作ることが大切なのです。

5.頑張って本を読みたいという人にオススメしたい書籍

最後に、本を読んで読解力を少しでも上げたい。
まずは本を楽しめるようになりたい。
という中学生のために、オススメの書籍を紹介しておきます。

くちびるに歌を
新垣結衣さん主演で映画化もされた名作です。
大筋は合唱コンクールに向けた青春モノですが、
合唱に取り組む学生たちの姿や、障碍者とのかかわりなど、
ちりばめられた心の躍動が心にしみる一作です。
原作を読んだ後に、映画でも楽しめる一石二鳥な作品です。

九十歳。何がめでたい!
作家の佐藤愛子さんのエッセイですが、九十歳とは思えぬ快活な話しぶりに思わずにやけてしまいます。
昔ながらの日本の価値観や、九十年間生きてこられたからこそ伝えられる言葉の力に
飲み込まれること間違いなし。笑いあり涙ありで楽しめます。

声に出して読みたい日本語
日本語教育学者の第一人者としてもテレビなどでよく見かける斉藤孝さんの著書です。
日本語としての美しさを読むのではなく、声に出して体感するための一冊です。
今まで注目することのなかった日本語のリズミカルさ、そして
声に出せば出すほど、その意味を知りたくなる奥深さにどんどんのめりこめます。
考えるのではなく、感じる、言語としての日本語に一歩近づける作品です。

お勧めしたい作品はまだまだありますが、
やはり一番オススメしたいのは、国語の教科書です。

少年の日の思い出
小さな手袋
大人になれなかった弟たちへ
雪とパイアップル
トロッコ…
あの日の授業の思い出が鮮やかによみがえる名作ばかりです。

あとから感じるにはもったいない本当の名作を中学生のうちに
感じておきたいですね。

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