B問題
大問1
(1)前置詞後の動名詞化( telling ) 過去形( learned ) 過去分詞の後置修飾 ( covered )
定番の問題ですが、やはり日本語訳をする力が試されました。
(2)代名詞を一続きの英語で答える問題でした。
こちらも過去問の踏襲で難しくはありませんでした。
(3)I want to know… に続く英文を挿入する問題でした。
続く英文が、留学生のBenの
I only know three seasons now because I came to Japan last summer. However, I think they are interesting.
なので、日本の季節について尋ねる文を選ぶ問題でした。
上記の2行と問題文を訳することができれば、クリアできる問題です。出題の範囲としては3年生の間接疑問文ができている必要があったので、例年通り3年生の範囲はしっかり復習しておく必要がありますね。
(4)並べ替え問題でしたが、出題の範囲は、関係代名詞でした。
The season you will feel と季節を修飾するyou will feel がわかれば解ける問題でした。やはり3年生の範囲でした。
(5)それは俳句を作るときのルールのようなものです。という英文を本文に挿入する問題でした。本文の挿入部分の近くにseason words=季語という単語があるので、俳句のルールと来れば季語、ということがわかれば解けることができました。
(6)Bem, I am glad to hear your thought about season words=あなたの季語についての考えにあたる部分を探すのですが、Benと呼びかけているので、本文のBenのセリフを見てみると、該当箇所が見つかります。問題文からキーワードを抽出すれば、必ず該当箇所があるのが、現状の大阪の入試問題です。対策通りにしていけば問題ない問題でした。
(7)「私たちがこたつのまわりで一緒に過ごす時間」を英作する問題でした。やはり関係代名詞ですね。時間を修飾している文がわかればThe time we spend together around が導かれます。関係代名詞、間接疑問文はもはや定番ですね。
(8)本文内容の疑問文への応答は例年通りの問題でした。
大問2
(1)前置詞を問う問題でした。along the street =通り沿い がわかれば答えが出ました。日本語訳を試す問題でした。
(2)them が表す代名詞を一続きの英語で答える問題でした。やはり日本語訳ですね。
(3)京都をより反映させるというmake Kyoto more prosperousのmakeを答える問題でした。3年生で習うmake A B =AをBにさせるからの出題でしたね。
(4)3つの英文を意味が通るように正しく並べ替える問題でした。日本語訳と代名詞をきちんと訳せる力が求められました。かつてのB問題よりは難しい問題です。
(5)本文を訳しながら「AとBの間」というbetweenを導く問題でした。図と照らし合わせながら紐解いていく問題ですので、丁寧に考える必要があります。
(6)単語を並び替えて正しい英文を作る問題です。「such a ~:そんなに~な」という単語を知っていなければ解けない問題でした。
(7)「私はもっと多くの人々にその疎水を訪れてほしいと思っています。」という文の英作です。人に○○してほしい=want 人 to の構文が必要です。やはり3年生の範囲ですね。
(8)2行程度の英文を読んで本文内容に沿うものを答えるこれまでと同じ形式の問題でした。
大問3
英作ですが、これまでの自由英作ではなく条件付き英作で、英訳に近いような問題でした。
・自分はこの前の11月にそれをある博物館で見た
・その博物館によると、その鏡はおそらく唐代中国からもたらされた
・自分がその鏡についてどのようなことを知りたいか
上から二つはほとんど英訳問題ですねmuseumやNovemberなど基本的な綴りを忘れていた人は多いのではないでしょうか。~からもたらされた=be brought from も意外と間違いやすいですね。部分点狙いがあまり通用しない白黒はっきりつくような英作問題でした。
総評
難易度は昨年と同じか、やや下がったような印象でした。しかし現在のC問題になる前のC問題に近い難易度になっており、数年前よりかは各段にあがっているという印象でした。さらに出題テーマが琵琶湖疎水というところもピンとこない人が多く、英語云々より、内容が理解しづらいと思った受験者も多いかもしれません。しかしだからといって解けないかといえば決してそうではなく、しっかり対策のできるテストでした。特に間接疑問文・関係代名詞・不定詞の応用want 人 to ~など3年生で習う文法の目白押しだったので、いかに入試に合わせた勉強ができるか、というところに懸かった問題でした。
C問題
C問題は総評のみです。
文法的理解を問う大問1・2は統合され、正しい文を選ぶ問題が5問へと変更されましたが、それ以外は大きな変化はないかな、といった印象です。C問題もこれで3回目となりましたが、年々難易度が下がっていて、やはり点数が取れていないのかな~という印象です。設題のパターンも大きく変わらず、一題一題の分量は減っているように感じます。大問2のグラフと比較させながら解く問題に少し頭を悩ませられる受験生もいたかと思いますが、正直そこをクリアすればその後の問題はいたって普通でした。各教材出版社の予想問題の方が難易度は高く、それをクリアしていれば概ね問題なかったかなと思います。
来年への対策
B問題に関してはやはり過去問をしっかり解いておくことがカギであることは間違いありません。そして文法的に間違いなく対策する必要があるのは、3年生の文法です。間接疑問文、関係代名詞、make AB 構文等が出題の対象となるのはここ数年のパターンとなっています。必ず受験までに理解できるようにしておきましょう。
C問題に関しては、今年に入ってようやく対策問題集や予想問題集が充実してきたので、類似問題をたくさん解くことが一番の対策となります。手元に問題があれば、時間を計り、まずは本番通りに解く、そして解答+見直しを、時間をかけて行う、の連続に限ります。とにかく速く読んでいく力が強く求められるので、対策にはそれしかありません。
さらに大阪府は英検2級を所得していれば、80%の点数保障の制度を設けています。対策も兼ねて英検2級にトライしてみるのもアリだと思います。英検2級と大阪のC問題、どちらが難しいかと言えば、時間に制限があり、一回勝負で結果を出さなければならないC問題であることは間違いありません。本番勝負が苦手な方は、時間をかけて英検、という方法も考えてみてはどうでしょうか。