大阪府がチャレンジテストを実施してから、
早くも4年が経ちました。
賛否両論ある中、今年も継続して実施されるようです。
実施日もすでに決定しており、中学三年生は6月20日、
中学一、二年生は2019年の1月10日ということです。
中学三年生は、あと二か月と迫っているので、
今からでもすこしずつ考えていきたいところですね。
それでは、改めてチャレンジテストの制度について
説明していきましょう。
1.チャレンジテストとは
チャレンジテストとは、大阪府が実施する
全中学共通の統一テストです。
中学一年生は、英語・数学・国語の三科目、
中学二、三年生は、英語・数学・国語・理科・社会の五科目
の受験となっています。
実施時期、実施範囲も明確に定められた形の
統一テストとなります。
2.チャレンジテスト実施の目的
チャレンジテスト実施の目的は、
各学校によって通知表の点数(評定)が得やすい、得にくいといった
格差を是正するためです。
例えば、学級は崩壊状態で授業もままならないA中学は
授業の進行がうまくいかないため、
授業のクオリティも低くなります。
したがって定期テストの点数も取りづらく、
絶対評価制度の今、通知表の点数が取りがたいということになります。
これに反して、授業進行がスムーズで、
授業のクオリティが高く保たれているB中学は
生徒の理解度も高く、通知表の点数も取りやすい、
ということになります。
もしくは学校によって定期テストの問題の難易度に
差があり、高難易度のテストだと、絶対評価では
「5」を取りづらいという場合もあります。
なんにせよ、各学校の評価が適正かどうかを
全中学生平等に測ろうというのです。
通知表の得点は、中学一二三年を通して、
高校入試の得点となります。
その点数が学校によって取りやすい、取りにくい
ともなれば問題ですよね。
その問題を解決するためにチャレンジテストが導入されました。
それでは、チャレンジテストの結果は
どのように通知表に影響するのでしょうか。
3.チャレンジテストは通知表に影響するの?
チャレンジテストの結果は通知表に影響するかといえば、
ずばり影響されます。
ただし、現状は30名の中の2~3人程度に影響する
といった程度でしょう。
実際にこれが最近実施されたチャレンジテストの
評定の範囲です。
例えば、中学二年生の国語を見てみましょう。
評定5の範囲が、100~72となっています。
そして評定4の範囲が100~61となっています。
ここから、たとえ100点をとっても評定は「5」とは限らない
ということが分かります。
ただし評定5をもらうためには国語で72点以上は
取らなくてはいけないということです。
定期テストで全て100点、提出物もすべてパーフェクトだったとしても
チャレンジテストの結果が71点以下だと、評定は「4」以下に
なってしまうということです。
次に中学二年生の社会Aを見てみましょう。
評定「5」の範囲が100~52
評定「4」の範囲が86~32
評定「3」の範囲が68~13となっています。
つまり87点以上を取れば間違いなく評定で「5」がもらえるということです。
69点以上でも評定「4」がもらえるということです。
こうした評定の範囲はチャレンジテストの結果を
得点ごとに分布して決められるので、
テストの難易度によって、毎年変わります。
ですので、ほとんどの生徒は基本的に評定が変わることはありません。
学校ではふざけまくっているが、チャレンジテストだけは得点を取る、
というタイプの生徒がいれば、かなり影響がでるのですが、
実際はそういった生徒はほとんど見られないようです。
しかしあまりに悪い点数をとってしまうと、
通知表の点数が下がってしまうので、最低限の対策は
しておくようにしましょう。
4.チャレンジテストはこう考えよう!
チャレンジテストの目的は、通知表の得点の取りやすさの
格差を是正するために実施されているものです。
しかし生徒たちからは、
「良い点を取れば何をしても通知表が良くなるテスト」
くらいに考えられているようです。
塾講師目線で見ても、確かにそういったテストと
とらえられても仕方がない点はあります。
というよりかは、毎回の定期テストをしっかり頑張ってきたのに、
総合テストで内申点が左右される生徒がいるのは府に落ちません。
とにかく通知表の点数が落とされないように、
しっかりと点数を取らなければなりません。
幸いにも難易度はそこまで高くないので、
一か月程度の対策で、どうにか得点を取ることはできます。
対策を怠らずに万全の準備で臨むようにしましょう!