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教育論

大阪府公立高校入試制度完全攻略

投稿日:

通知表の評価ってなんでちゃんととらなきゃいけないの?

塾で働いていると、こんな質問をよく受けます。

自分の評価をはっきりさせるため?
とりあえず高い評価を受けたほうがお得だから?

もちろんそれも一つの答えなのですが、
塾講師の考えとしては不正解です。

ズバリ、通知表の成績は公立高校入学試験合格のための点数になるからです。
そうはいっても大した点数じゃないんでしょ?と
思っている親御さんもいますが、実はそうではありません。

それでは、大阪府公立高校入試制度について
理解を深めていきましょう。

1.大阪府公立高校入学試験の合否の判断基準

大阪府公立高校入試では、普通科は基本的に5科目で
受験することになっています。

英語・数学・国語・理科・社会の5科目です。
そして当日の試験の配点は、各90点満点となっています(2018年現在)

つまり単純計算で各生徒450点満点が当日のテストで
獲得できる
ということです。

しかし大阪府公立高校入試では、合否判定基準の点数は
900点満点となっています。

それでは、残り450点分はどこから算出するのでしょうか。

2.高校によっては通知表は半分以上の持ち点に!?

残りの450点はずばり通知表から算出されます。
大阪府の公立中学では、全てで9教科指導されています。

国語・数学・英語・理科・社会・保健体育・技術家庭・音楽・美術の9教科です。
そして通知表は5段階で評価されます。

9教科×5点=45点
これを10倍すると450点となります。

つまり大阪府公立高校入試の合格判断基準の450点は
こうして通知表から割り出されるのです。

3.3年生だけ頑張ろうはもう古い!

大阪府ではかつてはこの通知表による加点を
中学3年生の3学期終了時点での成績で判断していました。

しかし、現在は中学1年生の3学期終了時点の点数、
中学2年生終了時点での点数、
そして中学3年生時点での点数の全てで判断されます。

その配点割合ですが、
1年:2年:3年=1:1:3となっています。
つまり1年生で37点、2年生で38点、3年生で44点であれば。
37+38+132=207
207÷5=41.4×10=414点となります。

もし当日の点数が400点とれたなら
400点+414点で814点が持ち点となります。

もちろん受験高校によって
当日の点数と通知表の点数のバランスは異なります。

例えば、北野高校であれば、当日:内申=1.4:0.6になります。
つまり、北野高校を受験した生徒Aが当日のテストで440点、さらに
内申点が450点とします。この時点で合計は890点です。
そして同じく生徒Bが当日のテストで450点、しかし
内申は440点だったとします。合計は同じく890点です。

生徒Aの持ち点を計算すると、

440×1.4=616点
450×0.6=270点となり、合計886点

となります

生徒Bの持ち点を計算すると、

450×1.4=630点
440×0.6=264点となり、合計894点

となります。

結果の点数から見てわかる通り、この場合はA君が
合格に近い、ということになるのです。

しかしこれは北野高校などの比率の場合で、
ほかには以下のような比率があるということを知っておきましょう。

Ⅰ1.4:0.6
Ⅱ1.2:0.6
Ⅲ1.0:1.0
Ⅳ0.8:1.2
Ⅴ0.6:1.4

4.持ち点が決まれば後は簡単!しかし注意も…

持ち点が決まればそこから募集人数の90%に当たる生徒を
持ち点の高いものから順に合格
としていきます。

そして91%~110%に当たる生徒をボーダーゾーンとして
振るいにかける
のです。
この110%以下の生徒は問答無用で不合格となるわけです。

そしてボーダーゾーンに入った生徒は、
自己申告書と言われる書類のもとに判断されます。

自己申告書には各高校が設けている、求める生徒像“アドミッションポリシー”
各高校のアドミッションポリシーについて
をもとづいて、自分がその高校に入学したい意思や、
自分の頑張ってきたこと、高校に入学して何がしたいのか、
などを記入し、高校側に提出するものです。

高校はこれをもとに残りの20%の中から
合格者を決定するということです。

*アドミッションポリシーにきわめて合致するものは
得点に関わらず合格、その他は総合点数順に合格、という流れになります。

図:出典http://www.pref.osaka.lg.jp/kotogakko/gakuji-g3/

5.とにかく点数が必要!
兎にも角にも、合格するためには、またボーダーラインに入るためには
点数が必要ということです。

当日の入試を頑張らなければならないことは
言うまでもありませんが、当日のテストを頑張っても
得られる点数というのは半分なのです(倍率によりますが)。

もう半分、少なくても3割は中学校の3年間の頑張りから
評価されるので、目標の高校に合格するためには、
通知表の点数は何が何でも取らなければなりません。

定期テストはもちろん、提出物等も十分な加点材料です。
総合模試は点数を取れるけれど、定期テストになると
80点程度で止まってしまうというに生徒は、
塾などの勉強にまかせっきりで、学校では
話を聞いていないということがありがちです。

定期テストは定められた範囲から出題されるので、
意外とマニアックな問題や、担当の先生の好みによる問題も
10点分ほど出題されます。

それらに対応するためには、教科書に応じた、また授業に応じた
勉強をしっかりとしなくてはなりません。

もしくは、チャレンジテストで満点近い点数を取れるような
高い実力を身に着けておくべきなのです。

つまり受験対策というところでいうと、1年生から始まっていると
言っても過言ではありません。

しっかり定期テスト対策をして、通知表の点数をしっかりとれるように
早いうちから頑張っておきましょう!

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