周りの子どもたちが1年のどのタイミングから塾に入れているのか
気になりませんか?
ずばりお答えします。
一番多い時期は3月4月、次いで多いのが夏休み前の6月・7月です。
それに続いて、二学期末試験が行われる11月末でしょうか。
やはり中学校入学に備えて…と考えている保護者の方が多いのでしょう。
これは塾講師側から見ても正しい判断だと思います。
子どもの中には小学生から中学生になった途端に勉強ができなくなる子がいます。
指導方法も内容も大きく変わりますからそのギャップについていけないのでしょう。
しかし1学期はなんとかついていけた…でも成績は下がり気味…
という子どもも多くいるかと思います。
そういった子どもを持つ保護者の方はこのタイミングで塾にいれるべきかどうか
迷ってしまうかと思います。
そこで今回は、夏休み前の入塾について注意点を交え説明していきましょう。
1.夏休み前は入塾最後ののタイミング
私たち塾講師の立場で言えば、やはり新学年が始まる前に入塾させてほしいです。
新学期に備えてしっかり予習ができますし、心構えもできます。
数か月分のお月謝を頂戴できるという理由もあります…(笑)
しかしとにかく新学期より前に塾に入れた方が、塾講師が動きやすいのは事実です。
生徒によって、性格や学習意欲が異なりますから、
事前にしっかり生徒を知ることができるほうが指導しやすいですからね。
もし学習意欲が全くありそうにない、小学生の時との違いを分かっていないのであれば
新学期に入る前のタイミングでの入塾をオススメします。
しかし子どもによっては、それがどうかわからない、とりあえず自分でやってみるという
子どももいるでしょう。
1学期の間様子を見る、というのもアリだと思います。
中学1年、2年、3年のどの学年にも言えるのですが、
1学期の間は授業数があまり多くなく、難易度の高い単元は多くありません。
特に1年生は入学したてということもあって、ガイダンス等が多く、
一泊移住などもあることから、授業数はかなり少なくなります。
授業の進度も比較的緩やかという学級も多いように思えます。
3年生に関しても、修学旅行や体育大会など行事ごとが多いことから
進度はゆるやかになりがちです。
2年生だけはイベントが多くなく、通常通りの進度という印象です。
しかしどの学年も、難度の高い内容を学習しているのかというと、
そうではありません。(2018年現在)
つまり、1学期で出遅れても、夏休み前に塾に入れれば、
塾の腕次第では、十分に取り戻すことが可能なのです。
これが夏休み明けともなると非常に厳しい…
私たち塾講師も頭を抱えてしまうタイミングなのです。
やはり予習復習にたっぷり時間をとれる夏休みを逃す手はないでしょう。
次に各学年で夏休み前に塾に入れる際の注意点をご紹介しておきます。
2.小学生の場合
小学生の場合は、中学受験をする場合を除いては
勉強への姿勢づくりができているかを確認しておくことが必要です。
実は小学生の指導、特に中学受験を目標としない、学習塾での小学生の指導は
非常に難しいものとなります。
講師に腕があればよいのですが、小学生を満足に指導できる講師が
少ないというのが現実です。
そのため、子ども自身の学習意欲が非常に大切になります。
なんとなく親に通わされている…では大きな効果はありません。
特に夏休みとなると、夏期講習等で授業日数も増えるので、
それだけ子どもへの負担も増えます。
しっかりとした学習意欲がなければ、通わせるだけ負担となって
大きな効果が得られない可能性があるので、注意しておきたいものです。
中学受験を考えている場合は、中学受験の実績のある
しっかりした塾を選ぶべきです。
中学受験を考えているのであれば、目標が明確になっており、
学習意欲もそれなりにあると思うので、塾選びをしっかりするようにすべきです。
3.中学1年生の場合
中学1年生の子どもが、夏休み前に入塾する際に気を付けたいのは、
英単語の暗記などの時間がかかってしまう項目ができているか、ということです。
国語・数学・理科・社会に関しては夏期講習の予習・復習で
1学期分の遅れを取り戻すことが出来るでしょう。
しかし英語に関しては、1学期の間にそれなりの数の英単語を
授業で学習しているはずです。
学級にもよりますすが、多いところでは
一般動詞・数字・教科・曜日・月・家族・序数など
英語の基礎となる多くの英単語を暗記させられているでしょう。
これらをしっかり覚えていなければ、英語を勉強する効率が
悪くなってしまいます。
1年生の1学期の英語は、文法的には非常に簡単な内容ですので、
単語暗記に時間を注ぐ学級が多いため、これらを覚えているという前提で
授業が進められる場合があります。
できるだけ効率の良い勉強のために、英単語の暗記は
欠かさないようにしてください。
当サイトにも練習用プリントがあるので、
ご自由に利用してくださいね。
4.中学2年生の場合
中学2年生で入塾する場合は、入塾の際の学力にもよります。
定期テストで5教科合計200点台程度であれば、夏休みの期間を使って
もう一度、イチから学び直しをすることが大切です。
復習という言葉は非常に簡単なのですが、実際に復習はそれほど
簡単なものではありません。
というのも、どの学校でも定期テストの教科ごとの平均は学級でだいたい50点ほどです。
5教科で250点くらいだとおおよそ平均程度ということでしょう。
このくらいの点数だと、各分野の内容はそれほど頭に残っていません。
実力テストをしてみれば一目瞭然だと思いますが、だいたい平均30点~40点
程度になるかと思います。
このレベルでは、復習をするのが非常に難しくなります。
復習というのは頭の片隅に今までの知識が蓄積されている状態で
始めて大きな効果をもたらすものです。
今までの蓄積が少なければ、復習をしても効果は大きくありません。
復習という言葉を使わずに、イチから学習しなおすつもりで、
入塾を決めなければならないでしょう。
夏休みの前半は宿題を用いながら、今までの学習をもういちどやり直す。
もし宿題で足りなければ、塾からプリントをもらうなどして
今までの勉強の軌跡を改めてたどっていきましょう。
イチから勉強しなおすので、きちんと教えてくれる講師が必要です。
塾にはそうした人材は豊富にいますので、大いに活用するようにしましょう。
言葉で言うのは簡単ですが、実際に成績を伸ばすために一から学習しなおすことは
非常に難しいことです。
しかし、実際に行動にすると成績は必ず伴うので、
夏休みを機会に一度チャレンジしてみてはどうでしょうか。
5.中学3年生の場合
中学3年生の場合は、夏休み前の入塾はかなり厳しいタイミングになります。
もう勉強をイチからやりなおすには遅すぎるからです。
多くの塾では、高校入試に向けての総合問題に取り組みます。
実力が伴っての入塾の場合は、そのまま総合問題に取り組めばよいですが、
実力が伴っていない場合は、少し工夫する必要があります。
自分の受験したい高校のレベルにもよりますが、基本的に一からの学習は諦めて下さい。
かなりの勉強時間を確保して、状況を変えたいというのであれば
イチから学習しなおすことはできますが、困難を極めます。
日本ではマメな性格の生徒が多いので、どうしてもイチから始めたがりますが、
このタイミングに限っては効率的ではありません。
イチから行うよりかは、総合問題を解いて、分からなかった箇所のみを
学習して、出たところから解決していくやり方のほうが現実的です。
一から十までを理解するのではなく、模試慣れをしてしまうのです。
タイミング的にはこちらのほうが非常に効率的です。
ただし模試慣れするには、かなりの数の問題を解かなければなりません。
夏休みは、そうした問題の数をこなすにはちょうどいい時間です。
夏休み前に入塾させると、模試問題をたくさん解説してもらえたり、
練習用の問題をもらえたりします。
高校入試に間に合わせたい!というのであれば、
このやり方にはちょうどいいので、ぜひ利用してみて下さいね。
もしどうしても一からの学習にこだわりたいのであれば、
理科・社会に関しては下記のような一問一答式の問題集などをオススメします。
これらで基礎がしっかり固まっていると、総合問題を解く際の
応用の幅が非常に広くなるからです。
ぜひチャレンジしてみて下さいね。
6.家庭用学習教材という方法も!
小学生や中学1年生でまだまだ塾は…という保護者の方には、
家庭用学習教材
をオススメします。
特に中学1年生までは内容もそこまで難しいわけではなく、
保護者と一緒になって取り組めば子どものモチベーションもあがるからです。
日本の子どもの多くは、親による教育というものに
圧倒的に無関心です。
自分の両親は勉強ができない、だから聞いてもムダだ。
そう思っている子どもが多くいます。
その状況は非常に良くありません。
親の勉強に取り組む姿勢を倣って子どもも勉強に取り組む、
というのが理想的な姿です。
家庭用の教材であれば親子で一緒に問題を解決することができます。
これは勉強というツールを介して親子関係を築く良いきっかけともなるので
ぜひともオススメしたいものです。
夏休みというタイミングも親子にとっては非常に良い機会となるでしょう。
仕事で余裕がない、理解の速度に追いつかない…
そういった事情が重なれば、入塾を考えればよいと思います。
ぜひともこういったツールを利用してみてくださいね。
まとめ
夏休み前の入塾についていかがでしたでしょうか。
私が特に注意を持ってほしいのが、中学2年生での入塾です。
勉強内容もそれなりに難しくなってきて、乗り越えなければならない
ポイントを過ぎてしまった学年だけに、成績向上のためには
塾での指導+本人の努力が必要なる学年です。
クラブ活動も忙しく、やることが重なることも子どもにとっての負担となるでしょう。
本人の志や現在の状況と照らし合わせて入塾を決めたいものですね。